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  <title type="text">ある人間の軌跡</title>
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  <author><name>鈴木晋哉</name></author>
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    <published>2010-08-31T22:12:28+09:00</published> 
    <updated>2010-08-31T22:12:28+09:00</updated> 
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    <title>無題</title>
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      <![CDATA[<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">なにかの拍子に、否、あれは誰かの誹謗の声へ怒りを突発した結果だったかしら、わたしはどこか、遠い宇宙から現実へと引き戻されて、天井を見て次は、窓。タンス、たたみとやって、身体をゆっくり持ちあげた。濡れたシャツを感じて、シーツを触った、同じだと思った、室内の生温かさと対照して冷たいと思った。完全に直立してからまた、そこを見てみると、もっと冷たくなっているような感じが起こって、触ってみたくなったけれど、身体を屈める面倒をかんがえて止した。わたしは暫く、その場に直立して居た。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">何とかしよう、と頭では思って、洗面所、鏡のある部屋、などと移動してみるのだ。けれども、その日の予定を決するものは何一つ、見つからなかった。そういうときは限定的なあそびを思いついて、実行してしまっている。腕をいっぱいに伸ばして振り回したり、頭に浮かんだ言葉を口にしたり、口にした言葉にいろいろな音階を付与したり、思い出して歌ったり、舞台を想定して決められていたかのように長い台詞を吐いてみたり、してしまっていると、わたしは、そういうことをするためだけに生まれてきたのではないかと思われてきて、身体が醜く引き裂かれたじぶんを想像した。野に生えて風に弱弱しく揺らぐ、内部の空虚が外へ剥き出しになった、鳳仙花。――鳳仙花、ほんとうに？わたしにいつ、かの向日性に似た、充実して出世心を反映した毎日が、あったかしら。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">&nbsp;</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">どこかの言葉を突破口に、物語をつくりだせばいい、と思われてしまうかもしれないけれど、とてもでないが、そんな怖い賭けに乗り出せるはずがないのだ。一つの長い物語に結晶させるだけの能力と勇気があれば、わたしはすぐにでもそれを実行したい。「能力」に「勇気」を含んでも、問題ないのだろうけれど、はたしてどうか。少なくとも、以前まで見出していた作品への高貴な印象は、今では何一つとして色褪せて、書くことへの、確たる動機を失っている模様。やはりわたしは、内部の空虚が外へと剥き出しになった何か、にちがいないけれど、誰か、その「何か」を埋めてくれないか。教えてくれ、わたしは一体いま、何であるのだろうか誰か、おい。わたしを、どうか。</font></div>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>鈴木晋哉</name>
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    <published>2010-08-28T22:29:45+09:00</published> 
    <updated>2010-08-28T22:29:45+09:00</updated> 
    <category term="未選択" label="未選択" />
    <title>無題</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>電車内にて。わたしの手と偶然接触したもの、わたしの小さな肩へもたれ掛るもの、そのような対象の諸々に、気持ち悪いでしょう、わたしは錯覚した愛を、感じている。たましいに日常を休む暇はなく、底なしの焦燥、もしくは空虚をもって、わたしをつくっているのである。錯覚した愛を感じているだけでない。わたしはその対象のすべてに立ち会う度に、じぶんのかなしい未来を感じていちいち、絶望している。<br />
<br />
今日、父親と久しぶりに話した。彼は、わたしを、機嫌が良くなってよかった、と評価した。口をまったく開かなかったわたしが、よく話しだしたのを見て、そう評価したのである。&nbsp;<br />
<br />
すべてがうまくいく一瞬、その一瞬だけを見逃さぬようにして、その一瞬を迎えるまでわたしは、何食わぬ顔で生活人を演じたい。しかし今日、アルバイトの登録でであった青年と話をしているときに、悲しい序列を突き付けられた感じがしてもう、だめな気がしたのである。万が一、今後、突き付けられたそれをやり込められるようになっても、わたしは自宅で薄ら笑い、我慢できるかしら、と考えたら、いつの間にか、暗い底への落下をもう始めていた。<br />
<br />
林を縫う狭い小道を自転車で走っているとこのまま、暗がりの深みに飲まれてしまうか、幽霊に連れ去られてしまうか、されてみたくなって、たまらなくなる。闇の中を仄かに白く横たわる、川のごうごうという流れがにわかに氾濫しだして、というようなものでも、構わない。そうして、市役所の書類どころか、ひとびとの記憶からもわたしにまつわるすべてを、すっかり流してしまって、というつまらない想像をしていると、わたしの家はもう、そこまでやってきていた。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>鈴木晋哉</name>
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    <published>2010-08-24T19:24:53+09:00</published> 
    <updated>2010-08-24T19:24:53+09:00</updated> 
    <category term="未選択" label="未選択" />
    <title>無題</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[こんな掃溜め、誰か、読んでくれている人がいるのかな。<br />
<br />
苦しくてたまらない。<br />
<br />
自殺をふみとどまるのは、生きていることを義務に感じているから。<br />
わたしを育ててきた人を無気力にさせる権利も、自殺した人を抱えて彼らが世間体を気にしながら生きていかねばならないのを強制する権利も、何もかもわたしにはない。<br />
<br />
楽しそうな顔をして、生きていかねばならない。何ひとつ、楽しくないのに。<br />
<br />
自殺が最善の策になってくれたら、って毎晩願っている。<br />
いつまでも最善の地位に踊り出ないのなら、事故に見せかけるのは、どうだろう。<br />
でも事故に見せかけたら、わたしの精神性に思いを馳せてくれる人はきっと、誰一人とて現れてくれないのでは、ないのかしら。<br />
諦めて永遠の孤独を、受け入れることではないのかしら。]]> 
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    <author>
            <name>鈴木晋哉</name>
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    <id>bennjii.blog.shinobi.jp://entry/27</id>
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    <published>2010-08-21T22:07:11+09:00</published> 
    <updated>2010-08-21T22:07:11+09:00</updated> 
    <category term="未選択" label="未選択" />
    <title>無題</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<font size="2"><font size="2">来週の予定。まずは、部屋の片づけだ。わたしには自分だけの部屋というものがなく、ただじぶんの机をおかれた、夜は隣で父が布団を敷いて寝るその部屋が、わたしの部屋となっている。その部屋を散らかしている本質は、大学や就職のあらゆる書類と、小学校から延々と溜まっていった教科書の類と、夏物と冬物の出っ放しの洋服と、そのほか種々の思いでの諸々だ。「思いでの諸々」とはたとえば、小学校の時に担任の先生が配布した三浦海岸の珊瑚礁の一片から、高校のときに描いたじぶんの肖像画まで、いろいろある。ともかくわたしはまず、それらを片付けなくてはならない。</font></font>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">次にすべきは、人件としてのわたしにまつわる、さまざまの処理がある。わたしは少なくとも、世田谷でクリーニングの品を扱う店でアルバイトとして雇ってもらって居る。そこへ、電話かなにかをして、長期の休暇をとることを告げてこなくてはならない。辞めてくるのがもっともすっきりとしているのだけれど、どうも気負いしてそういうわけにはいかない。また、気分が変わって潔く、辞めてくるかもしれないけれど。あと、大学の退学手続きの方法を調べてみたら、どうやら、親の同意が必要らしい。学費を払っているのはどこの家庭でもたいてい、親であるし、と理屈をその一瞬でつくったら、苦しくなった。わたしを今まで育ててくるまでにかかった費用と手間を、ぼんやりと思い浮かべたから、だろうか。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">来年の4月から内定をもらっている、S高校にも断りの電話を入れてこなくてはならないけれど、どうしよう。3月になって内定者に電話してみたら、いません、となれば、とんだ迷惑には違いないから、わたしは何とかしなくてはならない。この部分にかんする問題は、わたしが親との会話を再開して、親に内定先のことを話しておけば、解決するのだろう。数か月話してこなかったのに急に、親との会話を再開するのはとても難しく思われるけれど、最低限の会話をできるように、なっておかねばならない。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">わたしの人件的な問題の処理は、これくらいだ。あとは、何があるだろう。あとは、あとは、と考えてみると、とてもでないけれど、来週では終わらない感じがしてくる。どの考え方に落とし込むのがいいか、わたしはまだ検討していない。たとえば、人と分かり合うことについて。最後まで、誰かと分かり合えることを信じて、暮らしていくのか。それとも、誰かと分かり合えることなんて、有り得ない、と諦めてしまうのか。いや、違う。もともと、人と人は分かり合えないことなんて、知っている。たとえばある二人が、手紙のやり取りをして何らかの情緒的な結びつきを感じたとしてもそれは、錯覚にすぎない。会ってみたら、お互いの言葉のトーンなどにおける、日常的な様々の習慣の違い、それどころか、じぶんの人間としての能力の欠損。相手によく思われようとして、態度が頑なになったり、もしくは、じぶんの声の低さ、人間としての魅力の無さを思い出したりして、何一つ、打ち解け合わない歯がゆさ。だからもともと、わたしと相手は、分かり合うことがない。そんな現実的な壁の諸々を超えて、二人の愛がある、といった抽象的な考察も、いまどき流行らないだろうから、やはり、わたしと相手は、分かり合うことがない。だから落とし込むべき考え方の選択肢としては、そのような不可能性の問題があるという前提で、じぶんの欲望に優しくしてやるか、あるいは、冷たくあしらうか。ほんとうに、あまり現実的でない対立軸だと思う。わたしはわたしの欲望を、どうすることもできない。何の指針も失って、わたしはその都度、わたしの欲望を冷笑したり、絶望したりいろいろ、するだけなのだろう。こう考えてみると、わたしは最後までじぶんの暮らしをよく暮らしていける才能に恵まれていない、気がしてくる。数週間、どういう考え方で暮らせば、いいのかしら。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">わたしはあと、わたしの最後をどうするかについて考えなくてはならない。場所は、方法は、と考えなくてはならない。けれども、わたしには生活の指針が失われているのだった。それでもなんとか、と考えてみるとやはり、家で死ぬのは最悪。以前おもっていたのは、冬の山。宇宙の厳かな、原始的な景色に抱かれて、と思っていた。しかし、かわいそうなことに今は、油蝉の鳴く季節なのだ。今の時期に似つかわしいもの、熱中症だろうか。しかし、場所はどこだ、この夏に冬山のような、宇宙のかち、かちという音が静かに響く原風景が、どこにあるかと悩んでいたら、きっと、おまえは死ぬのが怖いのだろう、と誰かににやにやされる気がして、やりきれなくなってくる。冬であろうと夏であろうと、水分を摂らないで死ぬことに、まちがいはないのだ、とわたしはわたしを力づける、独り言を溢した。誰かに気持ち悪い目で見られているのを感じた。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">まずは、母親と会話をして、と結論しようとしたけれど、ほんとうに、「まずは」なのかしら。その次は、部屋の掃除をして前後関係を良しとするのかしら。終点は、どこにあるのだろう。さいきん、この価値相対主義の世の中じゃゴールはないけれど、各人にはゴールが必ずある、という殺し文句を思いついた。教員として現場に立った時に使える美しい言葉であるとか、そういう発想で思いついた言葉なのだけれど、はて、わたしのゴールは一体、どこにあるのだろう。わたしは最後まで、わたしを生きることができるのだろうか。わたしは、わたしは。気持ち悪い。</font></div>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>鈴木晋哉</name>
        </author>
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    <id>bennjii.blog.shinobi.jp://entry/26</id>
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    <published>2010-04-21T09:03:10+09:00</published> 
    <updated>2010-04-21T09:03:10+09:00</updated> 
    <category term="未選択" label="未選択" />
    <title>醜態の政治家</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">負けるのが嫌だった、という原因を想定するがいい、理屈を込めるがいい。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">所詮お前は、わたしに興味など無いのだから。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">&nbsp;</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">&nbsp;</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">――その街は洋服の店が繁華街から離れたところに点在していて、各店が個性を出すべく必死の形相、入口にはその結果がマネキンに反映されている。手前の店はどっちつかずだが、その通りを先に行くともう２、３店立ち現われて、それなりに努力の成果が垣間見えるものが置いてある。季節が移れば洋服を替え、詳しい名前には興味がないが、やはり個性を出すべく色や形、文化的背景がその店の施しによってまちまちとなるのである。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">高校の頃の彼には、手前の店でないかどうかに拘らず、そのどれもが心を惹かれる的であった。学校をよく休んでは、平日の昼からその諸々の店を出入りした。店員、ほかの客の衣服を盗み見ては自分の身に纏うものと比べ、劣等感と期待の入り混じったような感覚に捕えられてこれから、これからと考えたり、ときには店員と話しこんでどんなものが良いのか、ときには流行を聞いて、ああ、じゃあその流行とは距離を置いて自分のものを選びます、と言ってみたりして適当にやり取りをした。また、音楽が聞こえるのである。聞き慣れない黒人のロックや、ジャズ、イギリスの古典的な民謡だと言われるものが聞こえ、彼はすっかり日常の世界、とりわけ受験の勉強というよりも日々の人間関係の煩わしさから逃避する術を身に付けていた。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">それから勉強が忙しくなって、学校から離れたところにあるその街で時間を過ごすことは無くなり、近くの本屋で雑誌や小説を立ち読みすることで、現実から遁れることを少しやるだけになった。大学に入ってから、と思ってそれらの店のことは記憶から一時的に、抹消をしていた。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">&nbsp;</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">そうして彼は晴れて、第一志望の大学に入学した。4月、サークル勧誘の執拗な時期に彼は抗することなく身を任せて、理想していた大学生活へと漕ぎ出でるために素直な感覚を取り戻そうとしたのだ。勉学も友人、恋愛も、人並みか、平均より少し強い向上心で過ごした。知り合った友人は誰もかもが本心とは乖離した言葉を口にしたり行動に移したりしていたが、当初は慣れなかったものの、いつしか彼はそれを自分の技術として習得していた。おかげで彼はどんどん、別の人格をつくり上げ、一人であるはずの自分が別々な方向へ各々泳ぎだしていくのを感じた。しかし彼はそれを、特に気に病むことも無かった。何もかもが表面的であろうと、すくなくとも、学問は彼の拠り所であった。特に、アップルという学者の不平等再生産論には志を共にしていると思っていた。学校は、ある特定の知識にほかの知識とは同等でない地位を与える、ということを彼は膨大な量の学術書を読んでいくうちに自分で着想したが、実は10年前にはすでに、アップルに同じことを言われてしまっていて彼は、とても悔しがったのである。しかしどうやら、その敗北感のようなものと同時に、一緒に大学の授業を受ける友人たちやその他諸々には感じ取れないような、親密な印象をもったようだ。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">&nbsp;</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">やがて彼には、卒業論文に着手する季節がやってきた。もはや彼にとって、自分の存在を学問抜きに語ることはできなかったし、一時の空虚感があっても、教育学を信じてそれが薄れていくのを待つことができるようになっていた。しかし、卒業論文を前に彼は、手も足も出なかったのである。というのも彼は、自分の能力を過信してしまっていたのだ。彼は学部の授業に習うものは何もないと踏んで、一人図書館にこもって自分の好きな本を読んでいたのだが、少々偏ってしまったようである。教育学部で系統的に学ぶことで得られる体系化された知識が、彼には無かった。だから、誰も見向きしないような細かい論点を見つけて語ろうとしたり、すでに研究がされている分野とも知らずに骨折りの資料集めをしたりしてしまっていた。何より、彼には蚊帳の外から本質を見極められるほどの力に恵まれていなかった。うすうす彼は気づいていたようであるが、もう彼には、そこまで来てしまった自分の態度を改めて後戻りをするという余裕はなかった。だんだんと自分の敗北が色濃く滲み出てくるのを彼は、焦燥感を伴いながら見つめていた。そして付随する感覚はやがて、学問への虚無感へと様相を変質させていった。――貴様は何を打倒するつもりだ、あらゆる名誉・名声のために思いつく限りの理想的な地位に掴まらんと惰性の努力に身を投じて数年、その先にどんな未来が貴様を抱き寄せてくれると盲信するか。生命の存在意義を見定めようとするなど神の仕業、貴様が酔いしれるための問題ではないが故、論理は破綻しているのだ、さあ、頭の悪さを認めたまえ、貴様には何の取り柄も無い、大人しく電車の中で、惨めな物質的迫害に苛まれてしまえ！</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">&nbsp;</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">機会があって彼は4回生の4月、ふたたび街を訪れた。古着にも流行があるのか、少しは内容が変わっていたが、雰囲気に変化は見られないとも思った。相変わらず、何処かの遠い国の文化的な印象に強く裏打ちされた風合いが店の入り口に表れていた、音楽は彼の耳を撫でてきた。春の柔らかな空気は余計に、そのような印象を伝えるのに役立っているのかもしれない。他方近くまで行って手に取ってみるまで、彼は気づかなかったのだ。彼にとって魅惑的だったその一帯のイメージは、もはや彼を恥ずかしくさせる効果しかもっていなかった。自分の後に続くように、高校生が一人、店へと入ってきた。店の中は、20代後半と見える店員、様相のぱっとしない大学生、その他高校生の諸々といった年代層になっていることに、その時はじめて気がついた。その一人でやってきた高校生は暗い顔をもっていて、どこか物憂げらしい印象をもっていたが、店員に話しかけられると一転、人懐っこいような態度をにわかに取り繕った。そして、最近の流行の話であるとか、近くにある服を適当に指摘してはそれがどんな物に合うのか等、話し出した。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">他の客が自分より年下であったからか、それともどうか。少なくとも数年前、高校生だった彼が理想としていた、自分の纏い物を良くするという行為は今では、馬鹿馬鹿しい印象、またはよく分からぬ曖昧な線を、惰性で映し出すだけであった。</font></span></div>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>鈴木晋哉</name>
        </author>
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    <published>2010-03-23T16:13:24+09:00</published> 
    <updated>2010-03-23T16:13:24+09:00</updated> 
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    <title>地と天の間</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">自分が自分であることを決定する何かが想像されて、わたしは余計に億劫になった。</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">社会にはもう生きてゆけるじしんが無い。</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">&nbsp;</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">自殺の方法を考える。日野啓三の短篇で主人公が、一定の名声を伴った自身の安泰の生活、境遇を見捨て、山の上のホテルの敷地内で入水してしまう話がある。その行為にいたるまでの意識の、徐々に鋭敏になっていく様を、彼はうつくしく描き取っている。また、本物の入水自殺者の心境に迫っているところがあるとすら感じられる。ホテルで出会った女にたいする微妙な態度は、そのなかでも印象的だった。死人は語らないという件は述べるつもりはない。ただし、あまりに美化されすぎていて、自殺の参照にはなりえないと断言してしまいたくなる。実際に自殺をした人間にその方途を聞く方がずっと現実味があるし、迷いや恐れなどの無様な心境を知ることができて有益である。また日野の小説は、人と違ったことを言いたいという念に支配されていて、非常に醜い。「世界の理解に乏しい。貴様の気づかぬところには確実に、小説の骨頂があるのだ」とか、「真に内面に迫る方法を手繰り寄せた結果なのだ」とか、自分の安易と思われる断定が批判されても仕方ないことは知っている。幼稚だと馬鹿にされるのは知っている。しかしそんなことは、仕方がない。いつからか、わたしには世界を理解しようという精神力はすっかり尽き果ててしまったのである。</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">そんなことを述べたのも束の間、やはり自分はよくわからない自殺がしたい、と思い始めている。残した知人に、「あいつは貯金が無くなって、将来性を感じられなくなって死んだんだ」などと片付けられてしまうなら、本末転倒だと思ってしまうのである。当人を死に至らしめた内面を勝手に思い描くだけなら許される、ただし発表をするとなれば失礼にあたるではないか。しかし結局は自分の内面とはその、描き取った程度のものでしかないのであり、自分の死は、世に対してけっきょくこの程度の影響しか与えられなかった、と悔みながら死ぬことしかできないのだ。わたしは何か崇高なことを考えられる人間ではない。非常に世俗的な、なんら普遍的でないことで悩み、苦しみを覚え、死への思いをひそかに増幅させているだけである。</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">だがやはり、描き取られたくはないのである。せめて、あと一年の内に起こりうるであろう、世間から認められるだけの成果を待ってから死にたい。いや何が「起こりうる」だ、自殺を臨み見るくらいの人間というだけあって、大した能力もないではないか。もはやわたしの生活は、社会との関係を切除された、唯死への思いだけが堆積されるアルゴリズムとしての構成を内に規定することを余儀なくされた、地にも天にも足のつかぬ宙ぶらりん、――さあはたして、面白く読んでいただけたであろうか。べつに洒落だと言って締めくくるつもりは、毛頭ない（冴えない新聞の切れ端のコラムのようになって反吐が出そうだ。気持ちの悪い内容を述べること、稚拙な技巧に走ること、止めよ。直ちに息の根を潰したまえ）。</span></font></div>]]> 
    </content>
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            <name>鈴木晋哉</name>
        </author>
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    <published>2009-11-06T23:43:47+09:00</published> 
    <updated>2009-11-06T23:43:47+09:00</updated> 
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    <title>無タイトル</title>
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      <![CDATA[<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">室内の奥へ奥へと差し込む太陽光線。冷たい窓と部屋のあいだに佇む、温かいやさしさに触れ得る時分、絨毯の凹凸のひとつひとつに影が落ちて、いよいよわたしの想念は幼少のころを好んで離れようとしなくなって居た。温かい眼に見守られながら、わたしは外を凝視めていた。景色の一つ一つの移ろいを、それは唯々機微であって、外の子どもたちが好むようなデパートの屋上の活気とは全く相異なるものだったのだけれども、何かに憑かれたかのように視線を定置して、辺りが暗くなるまで見届けていたのだった。まだ遠くまで見える両目で葉の褐色がかった色合いを、その落ちていく様、または、冬の鳥がたのしそうして居るようすを、一日一日記憶の底に落とす所までやっていた。夕方になると母親に淹れて貰ったコーヒーをテーブルですすって、その場所からまたベランダ越しの景色を凝視めた。倫理的に正でも負でもない。向上心の観念がはく奪された、ただ温かい、惰性の世界に根を下ろしていた、否。幼き少年の知らず知らずの間に暗闇は辺りを包み込んでいたのである。夕暮れではない、何か不気味で、回帰することを赦されない大きな傾向が、そこに横たわっていた。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">彼は、幼きままに育った。その証拠に、またこの時期になって、まるで毒気のないその温かさを、無邪気に手に取った。頭では分かっているが、もはや心は容易にはそこを揺り動かない、固着した塊と化していた。「心安らぐ場所だ」、と同時に無論、それは非常に、厄介な場所ともとれる運命を背負っていたのである。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">ああ、まわりの人間の顔が、みんな同じに見える。恥ずかしい病気だ――、いつからこうであるのか。誰に問いかけるでもなく、むかし熱中した音楽を、看板のくたびれた店で探した。あの時捨てて何年も気がかりであったCDを、また買い戻した。たちまち心は満たされて、そのあとに歩いた道は、日が暮れるまで過ごしたあの故郷の山へと引き戻してくれるような期待にさえ感覚を打ち付けるのだった。部屋に戻ったとき、外は真っ暗になっていた。やがて盲信は無言で何に構うことなく崩れて、あらゆるものが徒労感に立ち替わり、彼は苦しめられた。無様な顔をして、また明日の朝に淡い期待を寄せる。嘲笑が耳の中を反響した。世間は明るい徒党を組み始めていた。そんなことに胸を重くし、ただ彼は、記憶がまた甦るのを薄弱の思いで待つのであった。</font></div>]]> 
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            <name>鈴木晋哉</name>
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    <id>bennjii.blog.shinobi.jp://entry/23</id>
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    <published>2009-06-21T08:32:33+09:00</published> 
    <updated>2009-06-21T08:32:33+09:00</updated> 
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    <title>無タイトル</title>
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      <![CDATA[<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">「人生ゲームをしよう」とＷ君が声をかけて始まった。ぼくは大学を出て、サラリーマンになるも、借金、借金、家を売り払い、それでも、ゆっくり前に進んだ。ぼくが困難に見舞われていると８人の友人は、もうずっと前に居て、ゴオル目前。とても楽しそうにゲームを為てぼくもそれなりに進めていたから終焉をも見越していたし特に悔やむこともなく、サイを振った。順風満帆であったはずの５０の誕生日にぼくは、自らそのマスを踏んでふりだしへと戻ってしまったのであった。あれは人生ゲームではない、双六であったか。「たにんにかんしんをもてばいいよ」と、助言をくれるものがあった。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">ぼくは部屋の中ひとり。そのゲームを続けて、終わるまで繰り返した。ともだちはみんなそんなぼくに付き合い飽きて、外に遊びに行った。かれらは交流を深め、知人を増やし、下らない会話、ともすれば生活哲学を議論して、恋愛をして、好きな職に就いて、じぶんの好きな将来を語り合った。ぼくは日が暮れるまでサイを振っていた。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">&nbsp;</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">&nbsp;</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">――違う、真摯に対峙していたのは正しくわたしで云々、一同一笑。皆さんもこんな話に付き合っているようでしたらご退屈でしょうから、此れにて御開き、と立ち上がる群衆のガタンという音に包囲されて、眼球は一点の居場所を貪ろうという義務につかまり、なけなしの社交性を周りに振り撒き、いやあ残念でした、次回は成長して、と内では上下左右の基軸はすでに乖離、気づけば電車がくるのを待っていたのです。急停車。神が存在しないことを示したあの日を懐かしんでいたら次第に嫉妬心に変質しゆくわたしの魂が、駄文。何か悩ましい顔をしたある少女が、面白い漫画なぞ読んで手の裏返すが如く笑顔を溢すのを人は、偽善であると叫ぶが其れは誤解で、少女の心はある楔を深くに打ち込んでいて、取り除こうとしても容易なものでもなく、永久に表面的な享楽に打ちひしがれる他ないことを示していて、だからと言って実際うまく掬い取ったとしても其れは少女が元の少女に統一されることは生涯体験されうぬことを含意しており云々、ふっと活字から顔を退け、分からないなあと戯言を吐いた貴様の醜き面容、焼き付け、我は墓場までその悔恨を忘れぬ積もり。分かると自慢げに即答した貴様、其の嫌らしい肺に、奴隷ども、幾本もの火矢を沈めにかかって殺せ。直ちに殺せ。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">もし神がいたとするなら、この世界にアルゴリズムを最初に与えた存在であるそうな、とわたしは過去にそう聞いたことがある。論理的な骨格をあらゆる生命に寄与して数億光年、それが氾濫をおこして居るのが今日の現状であるが故、わたしたちはよく分からない議論によってその自己を保持して居るにすぎず、あらゆる「生産」「非生産」にただ一喜一憂するのみなのだという。存在するか否かも実証されぬ人生に或る観念を投じて、いかによく生きるべきかについて骨折り迷走を続けるのである。それを理解すれば、皆さんは何が無意味なことであるかについて重要な見地を与えられたも同然です、と奢り高き奴隷の鳴き声、ノイズのように映像に交じり、やり直し。やり直しと、佳作に成った。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">馬鹿を云え。神の地位を確信する者は皆、人間の地位から堕落してゆくのだ。ぽかんと大きく広がった落とし穴に身を投げ入れて、抽象的な宇宙を醜い魂のかたまりが鈍く落下、速度を増す姿、時間を数えても位置が知れる気がしなかった。何一つ新しい発表で無い。余計に醜態をさらして何が嬉しい。目出たき人間を演じるな。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">工面をして喋繰る、健康なパッションを探るも検出とならず、唯己とは相違する人々の非難の声を届き入れ、無様な顔をだらしなく、表出、薄ら笑いで、人格崩壊者を演じる、此の歴史。経歴。口述史。人類の徒党を組んだ、と思えた或る晴れた日の白昼、駅の安い喫茶での出来事は、悲鳴をあげて崩壊、わたしは無様に其れを凝視めるだけで、包丁を首にジリジリ近づけて、ウー、ウーと崖から落ちた獰猛な獣の惨めさ、凄まじく嫌悪を催す声、足並みを揃えない貴様の天命、と兵隊は銃を突きつけ、パァンと静寂の森に響く音、「岩に染み入る蝉の声」と異様の文句が口をついて出て、その子どもは立派な政治家さんに成ったんだって。よかったよかった。「Ａくんはもっと、ひとにかんしんをもてばみちをひらけるよ」。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">気持ちが分からないでもない、と呟いたら、あたりは騒然、ご同行願いますと声がしたのを探して右向き、左向き、なんだ幻覚か、と悟ってペンチでやったらグシャリ、真実みを得て、有名人。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><br />
&nbsp;</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">偏見を罵倒したはずがもはや謬見に支配された情念が身体に息づき、正論が何も言えぬ、打算的にもなれぬ、正攻法にも身を投ぜぬ、のっぺりとした信念を纏い、社会的な理想と高次元の理想の葛藤が押し寄せて茫然、真摯なる、なけなしの態度も忘却して、無気力的に、ともすれば生気すら喪失して居る、その人間は帰途を見失って居た。勝利の名誉に与らんとする虚栄を見せる愚者の浅薄の姿。堕落を尽くして最期を待つ。</font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2">――ああ寝ていればいい、全てを投げだして。貴様は眠ればいい。</font><font size="2">&nbsp;</font></div>]]> 
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            <name>鈴木晋哉</name>
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    <published>2009-05-15T23:03:10+09:00</published> 
    <updated>2009-05-15T23:03:10+09:00</updated> 
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    <title>無タイトル</title>
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      <![CDATA[<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2"><span style="font-family: Arial"><font size="2">発作。また信念を打ち棄ててしまった。否、するすると手から離れてしまった。愚かな奴隷。表現に凝ったところで、結局は何が良いか分からなくなる。なんら生産的ではない。生理的な現象や、呼吸があるだけである。誰が自殺の決断に如くはなし、と呟いている。人間らしい行為はなにひとつ出来ない。ぎょろぎょろ、ぎょろぎょろ、と人の目に欅の根に疑念を投じて、ただ、苦痛の終わりを待ち侘びるのである。<br />
<br />
</font></span></font></span></div>
</font></span><span style="font-family: Arial"><font size="2">「窓の向こうに木はありませんから、葉が落ちる心配は無用なのです。ただあの広大な、感情豊かな空と会話をするだけで時間が経ってくれます。或る日、あなたは今にも出かかった、夢という言葉を押し殺しましたね。もしかしたらあなたは勘違いされていて、わたしの将来に同情してくれたのでしょうが、実はとくに悩ましいものでもありません。むしろ、あなたのような将来の成功を祈り続ける者こそ、なんとも無残な面容で余生を生きぬく他ないのです。つまり、救われていないのはあなたの方だとわたしは心得ます」</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">&nbsp;</font></span><br />
<span style="font-family: Arial"><font size="2">シンプルな駅。見渡せば線路、見渡せばホーム。人がぽつぽつ。がらんと空いた屋根のひきずる、陰鬱な影。鳩が飛んできた。わたしには見えない餌をついばむ。ひとつひとつを、午後の記憶の固着した印象が包んでいる。だれもが、物質的な立場を醸し出している。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt">
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">其れも此れも、電車のくるまでの景色。</font></span></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2">さようなら、と訊いた。</font></span></div>
</div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><span style="font-family: Arial"><font size="2"><br />
「ベッドに横たわる人間が優れているなんて、そんな話はどこにあるものか、とお考えなんでしょうか。あなたは、はやく理想を破棄された方がよろしいかと思います。それだからたびたび、捕虜の身のような絶望の表情をとる以外に術がないのです。あなたは、窓の外に視線を向けられた方がいいでしょう。あしたは晴れになるかと思いますから」</font></span></div>]]> 
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    <author>
            <name>鈴木晋哉</name>
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    <published>2009-03-08T16:52:08+09:00</published> 
    <updated>2009-03-08T16:52:08+09:00</updated> 
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    <title>無タイトル</title>
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      <![CDATA[<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">全能感は、ありますが、不能感の感覚と代わる代わる、顔を出します。ただ、偉人のそれのように、高く思われ、なおかつ実現可能に違いない、目標を掲げた折に垣間見る、または薬の包装が偶然、奇麗に反射するほどの眩しい朝の日の、旅立ちに胸が躍る折に現われる、強い望みに裏付けられた明るい挑戦、ではございません。理由を見つけるように言われてしまうと、すぐに閉口してしまいます。ただただ脆弱で、発現予定も定かにならず、自分でも本当なのか、区別がつかず、つかまえるとすぐ翅がぼろぼろ、と崩れていってしまいますが、一瞬の間、心地よい感覚で溢れだす、その程度のものなのです。</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">あらゆる方法はわたしの手のうちにありました。では、アイデアは疾うに出尽くしてしまったのでしょうか。つまらない冗談は本日で終わりにします。実は、すべてが虚偽をはらんでしまったのです。草木や花が、何もかも、ひとつとして残らず、真実では無くなりました。もちろん罵倒があとにしたがいましたが、虚構の世に飼いならされた彼らに嘲笑われるのには、なれました。さほど覚悟はありませんでしたが、それでも良いように思います。</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">&nbsp;</span></font></div>
<div style="margin: 0mm 0mm 0pt"><font size="2"><span style="font-family: Arial">わたしは、私の真意を知った母親に、ひどく悲しまれました。どの階層で悲しむのかとしばらく見つめていましたが、はたして自分でもどの階層にあったかと悩み出してしまいました。もう幾分か待ってみて一つ気がついたのは、古巣にあった空気感が甦ってきたということです。これも一瞬の出来事でした。</span></font></div>]]> 
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            <name>鈴木晋哉</name>
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